Vol.5
地域の人に見守られながら仕事と子育てを両立
安形さん親子
「パパの子育て虎の巻」の5回目は、西条市の安形さん親子です。移住先の地域コミュニティの中での子育て術をご紹介します。
2018年に愛知県から移住し、現在西条市の商店街でコワーキングスペースを夫婦で経営されています。職場であるコワーキングスペースに息子の侍恩(しおん)くんを赤ちゃんの頃から連れていき、仕事をしながら子育てをしてきました。
- パパPROFILE
-
- 41歳、経営者
- 侍恩(しおん)くん(2歳)のパパ
(1) 仕事をしながらの子育てについて
コワーキングスペースに侍恩くんを連れて来たきっかけは?
パパ
「僕らは仕事とプライベートのメリハリを付けてなくて。移住者ということもあって、近くに頼れる家族がいないこともありますし。」
ママ
「自分も経営者みたいなものなので、早く職場復帰しなくてはいけない状況で、生後1ヶ月から連れてきています。今は保育園に行っているので、ここで過ごす時間も少なくはなりましたが、赤ちゃんの頃はスタッフの方の協力や理解に助けられていました。」
コワーキングスペースでの侍恩くんの様子
ママ
「保育園で過ごしているのとそう変わらず、自分の自由な感じで過ごしています。名前と顔を覚えた会員さんが来ていると、友達に会いにいくみたいに「○○くーん」「○○ちゃーん」と、1階の休憩スペースで一緒にお菓子を食べたりみかんを剥いてもらったり交流をしています。会員さんが「侍恩くん来てるんだ」と声をかけてくれることもあります。 私がどうしても予定があるときは、パパに安心して預けられるのでとても助かっています。」
地域コミュニティに助けられているなと実感することはありますか?
パパ
「コワーキングスペースは、フリーランスの方がたまに来て仕事したり、地域の人が休憩やイベントをされたり、日頃からいろんな大人がやってくる場所です。そういう場所で、自分と妻が仕事や子育てをしているので、声をかけてくれたり遊んでくれたりと、助けてもらっているなと思います。この三輪車や、他にも服やおもちゃなどを地域の方からいただいて、自分のお孫さんみたいな感じで侍恩と接してくれていると感じます。
そのおかげか、物怖じをあまりせず、保育園でもみんなの輪の中心になったりしているようで、ニュートラルな感じで子育てしているなと思います。
僕らは彼をここで育てることが彼の人生にとっていいと思っているので。
2階ではお客さんが集中して仕事をされていますが、侍恩がいることを理解してもらっているので、とても温かく見守ってくれています。周りの理解がないと難しいと思います。
仕事のためだけにこのスペースをやっているわけではなくて、仕事とプライベートの線を区切らないというか、そういうスタイルでやっています。」
- POINT
- 地域活性化のための仕事を自分がしているので、そういう意味では特殊かもしれませんが、地域の人たちの関わり合いの中で、すごくいろいろ助けてもらっているな、と感じています。
いろんな人がいて、いろんな関わり方をしてくれることで、人間の多様性をちゃんと感じてくれればいいと思います。そこで人見知りをしなくなってきたというのはあるし、コミュニケーションも育っているし。
彼がもうちょっと大きくなってきて、社会についてわかるようになってくると、それこそいろんな仕事をしている人がいると思うので、また視野が広がってくるのではないかと思います。
(2) 地域を巻き込む子育てについて
「地域とのつながりがなく、孤独」と感じている子育て中の方へ、アドバイスはありますか?
パパ
「地域のつながりが希薄化していることに危機感は感じます。顔の見える関係性で助け合うみたいなところは、人口減少の社会の中で本当に必要になってくると思います。「もっと子どもと関わりたい」「協力してくれる人がいたら」と思っても、社会や企業の外部要因があって難しい状況が多いと思います。実際、「子どもを連れてきていい」という職場は珍しく、また育休制度などがあってもなかなか取りにくいかと。
お一人で悩まずに、地域のコミュニティの場などを活用してみてはいかがでしょうか。きっと同じように悩まれている方がいらっしゃると思います。その人と話すだけでも何か糸口が見つかるかもしれません。」
- POINT
- 自分が通っていた小学校が十数年前に比べると、生徒数が半分ぐらいになっている現状を知り、この地域自体がなくなるのではないかと危機感を感じ、地域のために仕事をしようと考えるようになりました。ふるさとがなくなる、というのは悲しく思えて。よりよいカタチで次世代にバトンパスしていく、そこがまちづくりを行っている最大の意味だと思っています。
このコワーキングスペースが地域のつながりの場にもなり、侍恩にとっても地域の人の温もりを感じられる場所になることを願っています。
(3) 西条市の暮らしについて
西条市に暮らすことになったきっかけは?
パパ
「西条市のローカルベンチャー事業(移住定住施策)で募集があり、地域おこし協力隊のプロジェクトのチーフコーディネーターとして2018年に愛知県から移住しました。」
ママ
「私も愛知県出身なのですが、一度も愛知から出たことがなかったので、様々な経験をすることもいいんじゃないという軽い気持ちで来ました(笑)」
西条に来られた感想は?
パパ
「暮らしやすい町だなと思います。穏やかな瀬戸内海と山もあり自然豊かだと。
仕事もやりやすいですし、商店街の人もそうですけど、温かく迎え入れてくれてありがたかったですね。
もともと農家をやっていて、食育にも知識を持っています。知り合いの農家さんのところに行って、〇〇狩り体験や農作業の手伝いをさせてもらっています。
食材は安く新鮮なものが手に入るし、フルーツが非常に多い。季節に応じたフルーツを子どもにも食べさせるようにしています。なるべく年齢にあった食材やアレルギーのことなど、いろんなものを楽しんで食べられるように妻が気を使っています。」
今後、どんなふうに子育てしていきたいですか?
パパ
「子どもには侍恩という名前のように、「恩に報いて生きる」「グローバルな世の中で日本人としてのアイデンティティを持つ」に育ってほしいと思います。
自分たちは人生をよりおもしろい方向にすすみたいなと思っています。僕は西条でこの町を面白くしたいと思っていろんなことにチャレンジしていますが、自然体で仕事も家庭も考えています。
今、侍恩は西条に住んでいますが、親の想いを押し付けるわけではなくて、彼が自由に選択してくれればいいと思っています。仮に西条に残りたいなとか、西条に友だちができて友だちと一緒になにかやりたいと思ったときに、残ってよかったなと思える町を用意していくのが今の大人の責任かなと思っています。」
以上、今回は地域の人との関わりの中で子育てされている様子や子どもの成長をご紹介しました。
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