Vol.6
子どもたちの地元愛を育む熱血パパの街おこし
石田さん親子
今回訪れたのは松山市道後の石田さん親子。
道後商店街のど真ん中で生まれ育ち、名古屋の大学卒業後は現地のアパレル企業に就職。双子姉妹という子宝にも恵まれ、仕事面でもめきめきと頭角を表したもののとある事情で2006年にUターン。家業を継ぐかたわら、道後商店街振興組合の理事長として各種イベントを立ち上げ、地元の活性化に尽力されています。
- パパPROFILE
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- 44歳、販売業
- 純麗さん(長女:15歳)、茉莉菜さん(次女:15歳)、結愛さん(三女:14歳)、龍聖くん(長男:8歳)、ももちゃん(四女:0歳)のパパ
- Facebookアカウント
https://www.facebook.com/masatoshi.ishida.90(外部リンク)
(1) 子育てと街おこしのためにUターン
松山にUターンした理由は?
「僕は前の職場が大好きだったし、どこに行っても数字を出すということにチャレンジさせてもらってたんですよ。ただ、同じ労力を費やすなら、自分を育ててくれた実家の会社でなんとか役に立ちたいというのがあったんですね。あと、子どもが三人いる間のたった数年で大阪→名古屋→東京→大阪と、引っ越しばかりしてて。一番の理由としては子育てするならやっぱりこういう自然があってという、松山の環境がすごくいいなという想いが自分のなかにあったので」
帰ってからは商店街青年部の一員として『オンセナート』や『BONダンス』といったイベントをどんどん仕掛けられてますよね。
「“この街が好き”と、子どもに思ってもらえる街にしたい。そのためには自分らが楽しまんとな、楽しい街を作らんとなとすごく感じて、そこがすごい軸になっていますね」
2015年のFBに綴っていた『近所の、子供とうちの子供。この子達にとって、最高に楽しい 居心地の良い そんな、誇れるまちで ありますように‼d(⌒ー⌒)!』(※原文そのまま)という言葉に、今につながる想いが凝縮されていますよね。
「そうなんですよ。そこから地元の小中学校にも呼ばれ、授業をしにも行きだしたんですね。この街を楽しいと思わせる経験を子どものうちからしといたら、今やってることがひとつのベースになるんかなって。この街はそれだけのポテンシャルもレスポンスもすごくあると思うんで。僕らが基礎を作っといたら、その後も子どもがまたいろんな経験をして、そこからさらに上のものを作ってと想像するとなんか楽しいし」
小さい時から子育てには参加していたんですか?
「いや、サラリーマンの時はそこまでできてなくて、こちらに帰ってからですね。子どもが小学生に入る前だったから、妻は大変だったと思います。どうしても自分の時間が拘束されるので泊まりがけの出張を避けることに必死で、子育てや家事はホント、妻任せでしたね」
コロナ禍での子どもさんのストレス解消法は?
「娘は三人ともバトミントンをやっているので、部活がけっこうハードなんですよ。親子でいられる時間ってあるようで、夕食の一瞬だけになっていたんですよ。なかなか取れなかった家族の時間が今回のコロナで増えましたね。基本、この家族ってめっちゃ仲ええんですよ。見失ってたものを改めて気づかせてくれたのが今回のコロナやねということを妻とよく言ってて。それはたぶん家族の時間もそうだし、当たり前と思ってた毎日が、それこそ当たり前じゃなかったという」
一男四女ということで、家庭内で男性対女性みたいな図式が成り立つこともあるんですか?
「あるかなぁ…。(横でご飯食べてる龍聖くんに向かって)龍はいつも姉ちゃんらにやられるよな」
龍聖くん「お姉ちゃんは大嫌い。だからいっつもケンカしてる」
女性上位な家族なんですね。
「僕がね、姉貴と妹だったんですよ。たぶん娘と仲がいいのは、僕の感覚や感性が自分と同い年の44歳よりも高校生寄りなんですよ。音楽もK-POPを中心に共有してたりとか。娘は娘、僕は僕とかじゃなくて、なんかわからんけど娘と一緒に共有したいんです。アパレルの仕事をするうえでも子どもが読んでる本、見るインスタ、感じてるものから得られる情報の方が多いですよね」
(2) 個性はバラバラだからこそ面白い
お子さんそれぞれでキャラクターが違うわけじゃないですか。子育てしていくなかで、戸惑いはありましたか?
「僕は基本ないかな。個性はみんなバラバラだから面白い。極論ですけど、どんなに勉強が出来てお利口さんでも可愛げのない暗い人間になったり、ひきこもりになってしまうより、少々おバカでも明るくて、優しくて、元気な子であってほしいというのが根本にあって。で、子どもを授かる度にこの子は元気で、健康なのかが毎回心配というか、やはり怖いです。子どもが生まれてくるたび、あるいは病気になるたび、他には何も望まないから、ただただ元気でいてほしいと親なら誰しもが思うことで」
たしかにそうですね。
「でも、そのうえで親の価値観を当てはめていく。それは子どものためと言いながら自分の価値観を当てはめてるだけやなということに気づいたんですね。今、自分が怒っている事はホントにこの子がいかんことをしとんかな?と。 僕が価値観を当てはめてるだけやないんかな? この子の個性を壊してないかな? と。昔、双子をめっちゃ怒鳴り倒して怒ったら、ひきつけを起こしたみたいになったことがあるんですよ。双子が中学校に入った時に、僕は泣きながら謝りました。パパがおまえらをボロッカスに怒ったことによって、自信を失ってないかと。僕が自信を失わせたんやな、ということを痛感して」
そう改める決定的な出来事があったんですか?
「いや、特になんかあったわけでは全くなく、ただただ自分のなかにあった罪悪感的なモノですかね。元気で明るくて生き生きしとって、自分らが好きなことに向き合った方がよっぽどいいやと思って。そこから子どもに押しつける教育はやめましたね。で、道後のカウントダウンのイベントを6年前に立ち上げたんですけど、3,000人くらいの前でマイクパフォーマンスをしよるんですよ。だから子供も僕に似て目立ちたがり屋に見られがちなんですけど、そういうのは逆に苦手らしく(笑)。あまり活発な子ではなかったと思っていたら、双子が中学校に入ってバドミントン始めて、庭で毎日特訓しよったんですね。長女はキャプテンになって、次女も1年遅れの入部やったけど結局レギュラー入りして、最後の試合は双子ペアで戦ったという。そのまま高校もバドミントンやって、先日優勝もしたんですけど。あんな地道な努力を自分ができるかと言われたらできないんで。根性ないなと自分でも思うし。それを一生懸命やっとる姿見て、僕は彼女たちを否定することはできへんし。世の中にはスポーツが好きな子もおるし勉強好きな子もおるしゲーム好きな子もおるし、これじゃないとダメという考えは違うなと。昔みたいに、いい高校行きなさい、そのために塾入りなさい、学年で何番までに入りなさいとかそんなん言ってることの方がダサいな。僕は、おまえら、ええわ。勉強好きなら、やれ。できんなら違う自分のやりたいことをやれ。中途半端なことはすなと言ってます」
(3) みんなが笑顔でいることが大事
石田さんの子育てのポリシーは
「子どもにしても僕たちにしてもそうですけど、家族はいつでも還れる場所だったり、なんでも話せる場所だったり、一番面白い場所だったり。僕にとっては妻が一番のツボで、自分が何しても突っ込んでくれるんですよ。人としてそんなことやっちゃってもいいのかということさえ、妻の前でするんで。それを見て子どももゲラゲラゲラゲラよう笑う。やっぱ楽しいんが一番かな。子育てのポリシーはとにかくみんなが笑顔でいることやな(と奥さんを見る)」
ママ「うん。なんか前向きになってもらえるように私らがサポートしてあげたいなと。道は一本じゃないから。いろんな選択肢があっていいから、あと、私たちをお父さんお母さんにさせてくれてありがとうという気持ちもあるよね」
「そこがデカいな。あの子らの誕生日の時に妻と一緒に、うちら二人のところに来てくれてありがとうとは言ってますよね。直接と言うよりは、寝よるところで」
先輩として、子育てに悩んでいるパパにアドバイスするなら?
「アドバイスなんて大それたことは言えないですけど、楽しむべきじゃないですか、子どもと一緒に」
でも、子どもさんとの接し方もわからない人もいるわけで?
「自分の子どもなのに、接し方がわからない? 誰から生まれたの? 赤ちゃんの時から接しにくかったの? という話で、ずっと接してこなかったからなんですよ。それをいきなり接しようとしても難しいですよね」
将来的に子どもさんはどんな人になってもらいたいですか。
「うーん…娘には、また新しい明るい家族を作ってほしいなと。とにかく明るい人であってほしいし、まっすぐであってほしいし、素直な人ですね。そんな当たり前でありきたりなことがいかに難しいかということを僕はホントに実感してるので。それが一番ですかね。息子には店や事業を。僕は継げと言われたことは一度もないんですけど、祖母からは“あんたは家を継ぐ子やから”というのをずーっと刷り込まれてきたんですよ。ここのお店は創業75年、アパレル事業は31年になったんで、それとこの街をおまえが継げと。街作りをしょっていけというくらいの経験値を大人になるまでに積んで、その後はおもいっきり豪快に生きてほしいなと思ってます」
(4) みんなの一言
パパのどういうところが好きですか?
純麗「優しいところと、いつも話を聞いてくれるところです」
茉莉菜「厳しいときは厳しくしかってくれるし、優しい時は優しくしてくれるところです。好きな男性のタイプとは…ちょっと違います」
結愛「優しくてカッコいいところと。あと、人前に立っても堂々としていて、憧れです。お父さんみたいな人と結婚したい? うーん…」
龍聖「お仕事をいつもがんばってくれるところ」
ありがとうございました。
石田さんは絵に描いたような「熱血パパ」で、大阪出身の奥様との絶妙なコンビネーションで周囲をぱっと明るくさせてくれるだけでなく、出会う人すべてを元気にさせてくれるエネルギーに満ちあふれています。おのずと人が集まり、子どもさんがみな笑顔なのも、これまでに手がけたイベントがみな大成功を収めたのにもうなずけます。意外にもお酒は飲まないそうで、「趣味は仕事と家族の時間です」と語る石田さん宅の茶の間は、今日もまた笑いに包まれていることでしよう。
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