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相談事例集

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最終更新日:2024年8月22日
相談者

妊娠中の頻尿・便秘について、教えてください。

専門家のアドバイス

監修聖カタリナ大学 保育学科 准教授仲野 由香利

■妊娠中の頻尿
妊娠すると女性ホルモンが増え、赤ちゃんを育むために子宮が徐々に大きくなり始めます。すると、子宮が膀胱(ぼうこう)を圧迫し、頻繁におしっこがしたくなる「頻尿(ひんにょう)」の症状が現れてきます。膀胱への刺激による尿意のため、実際にはトイレに行ってもあまり尿が出ないことが多いです。
同様の理由により、お腹が内部から圧迫されるため、下腹部が張った感じがすることもあります。また、疲れやストレス、冷えもお腹の張りの原因になることがあります。
膀胱圧迫による尿意だと分かっていても、がまんせずにトイレに行きましょう。また、尿意を抑えるために水分を控えるのはよくありません。水分は便秘予防にも効果がありますので、水分補給は十分におこなってください。尿意は妊娠中期以降、子宮の大きさに体が慣れてくるとおさまります。

■妊娠中の便秘
妊娠して女性ホルモンが分泌されると、自律神経のバランスが崩れやすくなり、腸の運動が鈍くなります。さらに子宮による腸の圧迫も加わり便秘になりやすくなります。人によっては逆に下痢の症状を示すこともあります。
便秘などの症状は、しばらくすると自然におさまりますが、便秘は肌荒れ・頭痛・肩こりなどを、下痢は脱水症状などを引き起こすため、できる限り予防策、緩和策を講じることが大切です。初期の段階で解消しておきたいです。
便秘に対しては、「規則正しく1日3食の食事をする」、「海藻・きのこ・バナナなど食物繊維を積極的にとる」、「こまめに水分を摂取して1日1.5~2リットルの十分な水分補給をする」、「ヨーグルトや納豆などの発酵食品をとり、腸内の善玉菌を増やす」、「適度な運動」、「下半身を冷やさない」、などの対策が有効です。
便秘だからと食事を抜くのは逆効果です。食欲がないならバナナ1本でも食べておくことをすすめます。
症状がひどい時や、対策を講じても良くならない時は、妊娠中であることを告げた上で医師に相談しましょう。

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