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相談事例集

  • 健康
  • 幼児(3~5歳)
  • 小学生
最終更新日:2024年8月22日
相談者

子どもの花粉症は何歳ころから発症しますか?予防策はありますか?
子どもの「鼻かぜ」と「花粉症」の見分け方と、「花粉症かな?」と思ったら何科を受診すればよいですか?

専門家のアドバイス

監修聖カタリナ大学 保育学科 准教授仲野 由香利

花粉症は、生まれてから花粉が飛ぶ季節ごとに花粉を吸入することによって、徐々に体内に花粉に対する抗体が増えてきます。そして抗体の量がある程度多くなると発症します。従来、花粉症は小学生ぐらいから発症するとされていたのですが、近年は、動物性蛋白を摂る量が増えたり、感染症が少なくなるほうが逆にアレルギー反応を起こす体質になりやすい、など様々な要因で幼児期から花粉症を発症する子どもも増えています。極端に早いと2、3歳から軽い反応を起こします。

花粉を吸い込まないようにするには、マスクをするのが一番です。また来シーズン以降に向けて体内の抗体を増やさないためにも、花粉に必要以上にさらされないように心がけることです。スギ花粉症シーズンの2~3月には必要以上にスギの植林の多いと思われる山への行楽をひかえるとか、雑草花粉症の代表的なシーズンである5月や9~10月には、土手などの極端に雑草の多い場所での遊びを控えてください。

鼻かぜは、病原微生物が鼻の中で増殖しておこります。それが体に広がると、発熱、のどの痛み、せき、下痢など、かぜの諸症状が出てきます。花粉症は花粉が吸着してその場所でアレルギー反応を起こします。花粉は、喘息の代表的な原因物質の家のホコリよりも粒子が大きいので、吸着しやすく、反応しやすいのは目、鼻の粘膜です。ただし反応が強い場合には顔の皮膚やのど、気管までアレルギー反応が広がります。鼻かぜは、鼻から気管支や全身に徐々に反応が広がる傾向にありますが、花粉症は目や鼻などの体の表面の粘膜で反応することが多いです。花粉症を疑った場合には、鼻や目の粘膜をよく観察できる、耳鼻咽喉科や眼科を受診すればよいでしょう。

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